今回は【ファッションに論理は必要なのか?】について。
まず、この議題はとても深い。人によって様々な考え方があると思います。
私自身、何が正解で不正解かは判断できないものだと思っています。
目次
- ファッションはセンスの世界
- ファッションには方程式が存在する
- 教科書通りのパーソナルスタイリスト
- センスとロジック
ファッションはセンスの世界
私含め多くの人が思うように、ファッションはセンスの世界。センスが全てと言う人もいます。
結論から言うと、これはその通りだと思います。
ファッションは1+1=2のように決まった答えはありません。(1+1=3でもありだし、1+1=1でもあり。)
雑誌のスタイリストやトレンドを発信する仕事は
常に人の前を進む事がが必要とされています。先駆者の能力とも言うかな。
新しい発想、斬新さも必要。そこは時代を作り、新しく切り開いていくものですので、創造力などセンスが必要不可欠です。
なので感覚的な部分が大きい分野なのかもしれません。
もちろん全ての人がそうではないと思いますが、頭で考えるより先に感覚で感じそこから考える。この順番が多いと思います。
ファッションには方程式が存在する
一方、パーソナルスタイリストは(一般向けのスタイリングサービスを行うスタイリスト)パーソナルカラーや骨格診断などを行うのが一般的になっています。
パーソナルカラーや骨格診断は なぜ?を理論的に説明する方法として優れた診断だと思います。
先ほど書いたように、ファッションには
1+1=2のように決まった答えはありません。
しかし、a+b=c のように方程式は存在します。
例えばIライン、Yライン、Aライン、などのシルエット。
それぞれのシルエットによってバランスの取り方や印象が違います。
(その他、ボックスライン、ピラミッドライン、マグネットライン、Xラインなど婦人服はラインの種類も豊富)
パーソナルカラー、骨格診断も方程式があり結果によって種類分類されています。
教科書通りのパーソナルスタイリスト
近年上記のようなパーソナルスタイリストを起業する人も増えてきました。
様々な協会が作られ、資格を発行する協会もあります。(ちなみに私の場合は独学ですので、協会には属してません。)
そもそも資格は協会独自のものなので活動するのに必要なものではありません。
もちろん学ぶことは大事だと思うので否定はしていません。
ですが、資格をとる事がゴールではないし、学んだ事を応用できてこその資格だと思います。
教科書や〇〇診断などでわかる事は、お客様を決めつけにするための物ではない。
例えば、パーソナルカラー診断の結果でいけばブラックが最も似合うお客様(ウィンタータイプ)が
「私は怖く見られるのがコンプレックスでブラックは抵抗があります。」
と悩みを持っていた場合、教科書通りの人は、
「いや、それが長所でクールな貴方が一番綺麗なんですよ。なので診断通りブラックの服にしましょう!」と伝えると思います。
答えとしては間違ってはいないと思いますが、私はファッションは外見だけで決めてしまう物ではない、ファッションを通して自信を着るための物と考えています。
私でしたら、なぜそのようなコンプレックスを持ったのか?今の自身に対して思っている事を聞きます。どんな時もお客様の気持ちをヒアリングから始めます。
なぜなら、”怖く見られる”と思い込みで自分がそう感じているだけで、周りの人はそう感じていないかもしれません。
また、提案する服を男性的ではなく女性的なアイテムで選ぶと思います。そして合わせるカラーリングも柔らかいコントラストに。
もし、自分の印象が思い込みだったことや、ブラックでも怖いという印象を持たせないファッションがある事をお客様が知れたなら
ブラックに対する抵抗も少なくなり、自信を持って身につける事が出来るようになるのではないでしょうか?
客観的に見て似合っていたとしても、自分の心がノらなければ、ただの提案者の自己満足でお客様は着せ替え人形ではないでしょうか?
また、人によってのファッションの位置づけは様々です。
アートとして着るのか。身を守るために鎧として着るのか。様々な種類があります。
私は個々の位置付けによってスタイリング提案を変えます。
全てのパーソナルスタイリスト、パーソナルカラリストがそうとは思いませんが、
私の所にはセカンドオピニオンで来られる方が半数です。その方々から聞くお話は残念な物が多く感じます。
センスとロジック
タイトルで書いたように、個人的にセンスとロジックについては
センスを説明するためのロジック
また提供する場面によってはロジックを活かすためのセンス
だと考えています。
ただ、アートなど職種や人によっては秀でていればセンスだけでも出来る場合があると思います。しかし逆に論理また理論だけではできないと思います。
また、技術も同じく。
これの説明は長くなりそうなので、また次回②に持ち越します。